ここまで変わるの?!相見積が有効なワケ

重機の買取は、従来店舗型の買取店での「車両持ち込みによる査定」が一般的でしたが、インターネットが普及した事により、スマートフォン・PC等から「車種・年式を入力するだけ」で、大まかな査定が簡単に行えるようになりました。
重機買取業者のホームページ内からはもちろん、現在では業者の口コミ・評価等が一覧となり一目で確認できる形式のサイト(所謂「比較サイト」)も増えており、クリック一つで複数の重機買取業者へ一括で査定依頼を行え、非常に便利、かつ、高値での買取を狙えるようになっています。

一括査定を行う重機買取業者イメージ

インターネット全盛期の昨今、一括査定(相見積)は買取額を高めるために大変有効な手法であり、今や重機買取に於いて無くてはならない存在です。
なぜ一括査定が有効なのか?その理由と一括査定を行う際のマナー・ルールについて解説したいと思います。

相見積は基本中の基本

一括査定は相見積(通称「あいみつ」)とも呼ばれており、文字通り複数の重機買取業者に査定を出し、見積りを依頼する査定方法を指します。
日本では企業間の密約により価格を設定する談合行為は禁じられており、商売は自由競争である事が原則です。 そのため、

・最も高額査定である業者に売る事が出来る
・他社の見積りを取引材料に出来る

談合行為を行う業者イメージ

企業間で買取価格の上限を決める行為は「談合」となりNG!

交渉で査定額UP

一括査定後、最も高い査定額の見積書を利用し交渉する事により、さらに買取額を上乗せ出来る可能性があります。
例えば、

・買取業者A社=30万円
・買取業者B社=28万円
・買取業者C社=25万円

であれば、A社の見積りをB社・C社に見せてみましょう。 同買取業者2社が当該車両を本当に仕入れたいのであれば、A社の見積りを更に上乗せした査定額を提示するはずです。
車両価格にもよるところではありますが、中には相見積によって買取額が30万円UPしたといった取引報告も確認されており、今や重機買取に於いて「必須」と言っても過言ではありません。

交渉する事の大切さ

主張を伝える消費者イメージ

「複数の業者に頼むのは気が引ける・・・」
「交渉は得意じゃないので一括査定はちょっと」

という方も多いのではないでしょうか。
自身の主張をぶつけ合う事でコミュニケーションを図る欧米諸国とは違い、日本では「建前」や「前提」を前置きした上で、自分は控えめに主張を行う事が美徳とされており、国間の外交が不得意である事を見てもそれは明らかです。
「口は災いの元」「能ある鷹は爪を隠す」「言葉多き者は品少なし」という諺がある事から見ても、日本では主張を行うという行為に対して消極的であると言えます。
しかし、買取業者が増加している昨今、「古き良き日本人である事」は交渉する上でマイナスでしかなく、業者側から見ると良い“カモ”となってしまうのです。
きちんと交渉を行い、自身の主張をしっかりと相手に伝える事が取引に於いて最も重要と言えるでしょう。

相見積を前提とした価格設定

重機買取業者は1回目の見積りにて自社で出せる最高額を提示する事はほとんどありません。
「なるべく安く仕入れる」というのは重機買取に拘わらず商売の鉄則とも言えますが、一括査定が一般的になりライバルが増えた為、交渉を前提とした提示をせざるを得ず、言い換えれば業者側は「余力を残しておきたい」のです。
つまり、1社だけの見積りだけで売却先を決めてしまうのは大変危険であり、実際の価値を著しく下回る金額で売却してしまう恐れがあります。
交渉する・しないの如何に拘わらず、損をしないためにも最低でも3~4社の見積りは取るように心がけましょう。

業者側には「相見積」である事を伝える

単独見積か相見積かによって、業者側の対応は大きく異なります。 一括査定サイト等を利用した場合であれば相見積での査定である旨は業者側に周知される事となりますが、自身で複数の業者に依頼を行う場合は「相見積である旨」を業者側に伝えるようにしましょう。
強気だった業者が相見積を伝えたところ平身低頭になった、と言う話は決して珍しくありません。

マナーを忘れずに

買取業者と握手する利用者のイメージ

「お客様は神様」という言葉もあるほど、日本では消費者側が圧倒的有利な立場にいますが、契約はあくまで双方の意思が合致する事により成立するものです。
買取条件はもちろん大切ですが、その過程で「信頼関係」をしっかり築くことは交渉する上で非常に重要であり、結果的に交渉を良い方向へ導く可能性を高めます。
常に相手に敬意を払い、マナー・モラルを忘れずに交渉に臨むよう心がけましょう。